【住まいのお役立ち情報!】注文住宅を建てるなら低価格?それとも高性能?

注文住宅は、土地選びから間取りのデザインまで自分で決められる分、こだわればこだわるほど建売住宅に比べてコストや時間がかかってしまうといわれています。一方で、注文住宅の中でも低価格な「ローコスト住宅」にすれば、注文住宅でも費用やかかる時間を抑えられるでしょう。ただ、「低価格なのはいいけど性能がイマイチ」だと、注文住宅にした意味もなくなってしまいますよね。そこで今回は、「低価格住宅」と「高性能住宅」の相場価格や特徴などに触れながら、実際に注文住宅を建てるときに役立つ情報をご紹介します。

低価格の注文住宅とは?

まずは、低価格といわれている価格帯や理由、通常の注文住宅の相場価格を見てみましょう。

低価格住宅の価格帯

一般的に建築費が「1,000万円以下」の住宅は低価格だといわれています。もちろんエリアなどにもよりますが、「35坪で700~1,400万円」くらいが低価格住宅の目安です。一方、低価格ではない通常の注文住宅は、たとえば大手ハウスメーカーに依頼した際には「35坪で1,700~2,100万円」という価格帯が目安になります。

なぜ低価格なのか?

ローコストな低価格住宅が実現できる理由の一つに、通常の注文住宅には設置してある設備などを省いて販売する、というのが挙げられます。例えば、2階にトイレを設置しない、システムキッチンではなくスタンダードなキッチンにするなどして、その代わりに「オプション追加」で購入できるようにしてあるのが一般的です。そのほか、材料の大量生産による仕入れコストの削減、住宅の形状や間取りをシンプルにすることで建築の手間をかけない、といったものもあります。

高性能な注文住宅とは?

次は代表的な高性能住宅である「高気密高断熱住宅」を例として見ていきましょう。

高気密高断熱住宅の主な特徴として、「断熱性能」「気密性能」「計画換気」の3点が挙げられます。それらを備えた住宅の建築費用の目安は「35坪で2,500万円前後」といわれています。

断熱性能

住宅における断熱性能とは、住宅内と外気の間でどれだけ熱の交換が行われにくいか、を表したものです。

天井や開口部、壁面などは外気と接するところなので、熱の移動が常に起こります。高気密高断熱住宅ではそうした箇所に高性能な断熱材等を設置して、室温が外の気温に左右されにくくなっています。国土交通省が定める省エネルギー基準(平成25年公表)では、建物が損失する熱量の合計をUA値(外皮平均熱貫流率)で表し、数値が低いほど断熱性が高いとされています。ちなみに、同基準は全国を1区から8区までの8つの地域区分で分けており、青森県を含む2区は「0.46W/(m2・K)」が基準値です。

気密性能

住宅における気密性能とは、余計な隙間が少なく、室内の環境をコントロールしやすいかを表したものです。

高気密高断熱住宅では、家中にある隙間を減らし、効果的な箇所に給気口(空気の通り道)を設けることで、室内環境をコントロールしやすくなっているため、換気や冷暖房を効率的に利用することができます。省エネルギー基準において、青森を含む2区の隙間相当面積(C値)の基準値は、「2.0cm2/m2」以下とされています。

計画換気

計画換気とは、24時間換気システムを利用するなどして、家中の空気の流れを計画的にコントロールすることを指します。室内に空気の流れを作ることで湿気の溜まりや結露の防止、ホコリ対策、有害物質の除去といった効果が期待できるといわれています。また、その他にも計画換気を行うことで、家全体の室温が均一化されるため、どの部屋にいても過ごしやすい環境を保つためにはとても重要な要素だといえるでしょう。

注文住宅を高性能化するとランニングコストも下がる!

断熱性能、気密性能、計画換気のそろった高性能な住宅では、四季に合わせた温度管理もしやすくなります。それはつまり、冷暖房費の節約にもつながるということ。最後は、国土交通省がまとめた「低炭素社会に向けた住まいと住まい方推進会議資料」をもとに、現在の基準の高断熱性能を持つ住宅と昭和期の無断熱住宅の電気代などを比較してみましょう。

高気密高断熱住宅の電力消費量は無断熱の半分以下!

省エネルギー基準は昭和55年に設けられて以降、現在まで何度か改定されています。また、「低炭素社会に向けた住まいと住まい方推進会議資料」で示された試算によると改定を重ねる度に冷暖房の電力消費量は低下傾向にあり、平成28年の省エネルギー基準では「22GJ(年間冷暖房電力消費量)」となっています。この22GJという数値は、昭和55年以前の無断熱住宅(年間56GJ)と比較すると、半分以下にまで低減しています。

高断熱の電気代は無断熱より「300万円」も安く済む!

年間冷暖房電力消費量から算出された電気代を見てみると、無断熱住宅が約133,000円、平成28年の省エネ基準に基づく高気密高断熱住宅では約52,000円と、こちらも半額以下になっています。これを35年間の電気代として計算してみると、無断熱住宅が約4,655,000円に対し、平成28年の省エネ基準に基づく高気密高断熱住宅は約1,820,000円と、その差は歴然です。差額は2,83,5000円と、いかに高気密高断熱住宅が低ランニングコストであるかを証明しているデータと言っても過言ではないでしょう。

低価格か高性能か、どちらがいいか迷ったら「相談会への参加」がオススメ!

「ローコスト住宅」と呼ばれる低価格な注文住宅や建売住宅は、現代の消費需要にマッチしていることから、注目されつつある住宅販売のスタイルです。一方、高性能住宅は、ランニングコストなどを考えると、初期費用こそ割高になりますが利用する価値は十分にあるといえるでしょう。どちらの住宅を選ぶにしても、注文住宅を建てる際には自分のライフサイクルに適した住宅を選ぶことが大切。信頼できる工務店やハウスメーカーの相談会に参加して、納得できる家づくりを実現してみてはいかがですか。

参考:

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