住宅ローン本審査に落ちるケースと、そのリスク

住宅ローンを借り入れるときには、事前審査をしてから本審査という流れになります。しかし、少ないながらも事前審査が承諾していても本審査で否決されるケースがあります。もし本審査で否決された場合には不動産の売買契約も解除されるため、リスクも高いのです。そこで今回は、住宅ローン本審査に落ちるケース、および本審査で落ちるリスクについて詳しく解説します。

審査内容

結論から言うと、住宅ローンの本審査と事前審査の内容は同じで、以下の点を審査します。

  • 借入者の年収
  • 会社規模や勤務形態
  • 勤続年数
  • 個人信用(延滞履歴など)

まずは、借入者がどのような会社に何年間勤務していて、年収はどの程度かという点です。これらの点から、借入者に安定して継続的な収入があるかを審査します。また、その会社の規模や業績も審査され、仮に業績が悪い会社であれば「安定性がない」と見なされ審査が厳しくなるケースがあります。

さらに、その借入者に融資して、「きちんと返済するか?」という個人信用も審査対象です。たとえば、過去にクレジットカードでローンを組んで、1カ月でも延滞すれば個人情報の履歴に残ります。このような延滞歴があると金融機関の心象は一気に悪くなるので、住宅ローンを借り入れることは難しくなります。

上記のような審査項目は、事前審査も本審査も同じで、違いがあるとしたら金融機関に提出する書類です。事前審査時には、源泉徴収票や運転免許証などで審査がはじまりますが、本審査のときは住民票や課税証明書が必要になります。

本審査で落ちるとき

前項でいったように、事前審査と本審査の審査項目は同じです。審査項目が同じであるにもかかわらず、事前審査で承認されていた住宅ローンの借入が、なぜ本審査で落ちるのでしょう。その大きな理由は、事前審査~本審査の間に以下のようなことを借り主がしたときです。

  • 転職してしまった
  • 新たな借り入れを起こしてしまった
  • 延滞をしてしまった

要は、事前審査のときのプロフィールと大きく変わるようなことをした場合に、本審査で落ちることがあります。たとえば、事前審査から本審査の間で転職したということは、「年収」や「会社規模」「会社業績」などが変わるということです。また、そもそも勤続年数が浅いと住宅ローンを融資しない金融機関も多いのです。

そのため、多くの金融機関では「再審査」をしても否決になることが多いようです。事前審査が通っていたからと思って、住宅購入の手続きを進めていた場合でも、本審査が否決になれば、不動産の売買契約も自動的に解除されます。

また、新たな借り入れを起こしたということは、借入者の負担金額は多くなります。そのため、よほど収入に余裕がない限りは再審査をしても否決になるでしょう。そもそも「事前審査から本審査でプロフィールは変わらない」ことが前提なので、事前審査後に転職や新たな借り入れをした時点で金融機関の心象は悪くなります。

当然ながら、延滞をしてしまえば信用情報や延滞歴が記録されるので、それが原因で否決になることがあります。延滞した履歴は5~8年ほど消えないので、履歴が消えない限りは住宅ローンを借り入れることはまず無理でしょう。

不動産を引き渡した後は、上記のような「転職」や「新たな借り入れ」は問題ありません。そのため、どうしても転職したい、あるいは、ほかのローンを組んで何かに用立てたい場合でも、物件の引き渡しまで待つべきでしょう。

本審査で否決されるリスク

不動産の売買契約を結ぶときには、売買代金の一部を手付金として支払います。手付金は、売買代金の20%を上限に売主・買主で金額を決めます。もしも、売主・買主どちらかの自己都合で売買契約時解除になった場合には、この手付金が、「違約金」となります。通常、借入者の都合によらず、何らかの事情で本審査が否決となった場合を想定して、「住宅ローンの借入ができない場合は手付金を返金する」旨を明記する契約の場合もありますが、手数料、印紙代なども含まれているため、どこまでの返金を認められるかは契約時に確認が必要です。

また、前項のように、多くの場合、本審査で否決されるときの大きな理由は、自己都合によるものです。繰り返しますが、本審査で落ちると、売買契約も解除になります。そうなると、「買主の自己都合」による契約解除になるので、買主が支払っている手付金は没収されてしまうことも考慮しておきましょう。

この点が本審査で否決されることの大きなリスクと言えるでしょう。

まとめ

このように、本審査で落ちる場合の多くは事前審査から本審査までの間にプロフィールが変わることが原因です。本審査で落ちて売買契約が解除されれば、「自己都合による契約解除」になってしまい手付金が没収されてしまいます。この点は大きなリスクとして理解しておきましょう。事前審査から本審査の間には、絶対にプロフィールの変更がないように注意しておきましょう。

参考:

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