住宅ローンを組む場合に必要な団信とは?生命保険でまさかの場合に家族を守る

住宅ローンを組んで住宅を購入しても、債務者が死亡したり、大きな事故で支払いが不能になったりすることがあります。そのような場合に遺された家族に負担がいくようだと、せっかく手に入れたマイホームを手放さなければならない場合も多いでしょう。そのようなことを避けるために「団信=団体信用生命保険」を利用するという方法があります。

債務者が死亡した場合、ローンは誰が負担する?

人が死亡した場合、相続が発生し、原則として亡くなった人に帰属していたすべての財産が、相続人に帰属することになります。このような決まりは民法で規定されています。財産というとプラスの財産を想像してしまいそうですが、実はここでいうすべての財産にはマイナスの財産、つまり債務等も含まれていて、それらも相続の対象となるのです。

債務の相続についても基本的には通常の遺産相続と同じく法定相続分により分割されることになります。例えば父が死亡し、遺された母と子供2人がいる場合、母が50%、子供がそれぞれ25%ずつ債務を相続し負担することになります。仮に遺産分割協議で母が100%債務を負担することになったとしても、遺産分割協議はあくまでも相続人同士の話し合いにすぎませんから、債権者は法定相続人に請求することができるのです。

もちろん、相続を放棄することは可能ですし、プラス分からマイナス分を差し引いてプラス分だけを相続する方法(限定承認)もあります。仮に相続人全員が相続放棄をした場合、債務、具体的にはローンを相続することはなくなりますが、そうなるとローンの対象となっていた住宅に設定されていた抵当権が実行され、結果として、相続人は亡くなった人が持っていた住宅を失うことになります。

団信とは? 思わぬ事態に備える支え

ローンを組んだ人が死亡した場合、何の保証もなければ遺された人に思わぬ負担がかかることがありますが、そのための備えが団体信用生命保険、いわゆる団信です。住宅ローンの返済中にローン契約者(債務者)が死亡、あるいは高度な障害を負った場合等に、その時点のローン残高に相当する保険金を金融機関に支払う制度です。

最近は死亡、高度な障害以外にも、三大疾病(がん、脳卒中、急性心筋梗塞)が原因で一定の要件を満たした場合には残りのローンを全額弁済するタイプの団信も出てきています。

住宅ローンは通常25年程度ですから、その間に借りた人に何があるかわかりません。お金を貸す金融機関も、債務者が亡くなったら、抵当権を実行して回収するという手間をかけていては経営効率が悪くなります。団信は金融機関の平易な回収にも寄与していて、経済の潤滑油的存在ともいえるでしょう。

 

団信の強制加入とその例外

民間金融機関からの借り入れの場合、団信への加入は原則として義務付けられています。団信でも審査があり、加入できない場合は金融機関からローン借り入れができないのが一般的です。審査基準は各生命保険会社によってまちまちなので一概にはいえません。過去に重大な疾病がある、現在重大な疾病の闘病中であるといった場合には加入することが難しくなるようです。

団信の審査に落ちた場合でも、ローンが組める可能性がなくなるわけではありません。生命保険会社によって審査基準が違うわけですから、ほかの団信で通る場合もあります。また、民間金融機関と住宅金融支援機構が提携して提供するフラット35の場合には団信は任意加入とされています。フラット35は全期間固定金利の住宅ローンで、繰上げ返済が可能です。

団信は通常、金利に含まれることが多いのですが、年に1回の支払いを求めるものもあります。どちらの場合もローンの支払いが進んで残高が減るに従い、団信の保険料も減っていくのが一般的です。

 

 

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